次代を担う造り手〜京友禅の山下聖子さん〜

ちょっと浴衣回が続いたので、今回は別のお話。

ちんがらやの大きな取り組みの1つとして
「次代を担う造り手展」と名打ったイベントを開催しています。

これからの日本の伝統的な物作りの担い手さんと
そのユーザーとなる皆さんのご縁を繋げ、
その素晴らしい作品を皆さんに知っていただき、
また、皆さんに造り手さんを応援していただきたい。

そんな思いで、真摯に取り組んでいます。

なかなか若い造り手さんが食べていかれない厳しい環境の中、
また1つ、良い出会いがありました。

今回ご紹介する京友禅の伝統工芸士、山下聖子さんです。

京友禅といっても図案の考案〜最後の仕上げまで20以上の工程と
各職人さんの分業で成り立っている京友禅。

山下さんのお仕事は、友禅師です。
一般に、手差し。色差しともいわれ、
京友禅と言われてパッと思い浮かぶ綺麗な「色」を
下絵に糸目を置いたものに彩色していく職人さんです。

「伝統工芸士になられた若手の友禅師さんがいる」
と、懇意の問屋さんからご紹介して頂いたのが、山下さんでした。

先日、実際にお目にかかってお話する機会に恵まれたのですが
もう、なんというか、とっても素敵な女性です!

(お話が上手!ついつい、引き込まれた私、前傾姿勢です。)

話し下手な職人さんも多い中、山下さんの解説はとてもわかりやすく、
ユーモアもあって、すっごく親しみやすいお人柄。
でも、一度生地と向かい合うと、その集中力は凄まじく
見惚れるような仕事ぶり。

地色を染めた生地の上に、作品のイメージを壊さないよう
地色とのバランス、全体の出来上がりを考えながら
にじまないように彩色をしていくためには
技術や集中力はもちろんながら、センスが必要となります。

実は同じ色を指定して仕事を発注しても、
友禅師さんによって、染料の割合が違います。
どれくらい違うかというと、友禅師さん同士では染め上がった着物を見て
「あっ、これはあの人が色差ししたんだな」
とわかる程だという話。

友禅師仲間から
「カラッとした」と評される山下さんの友禅。

そして、もう本当にチャーミングな山下さんご本人の魅力に
当店で直接触れて頂ける機会を計画中です。

またはっきり日時などが定まりましたら、随時、お知らせいたします。
ぜひぜひ、楽しみに続報を待っていてくださいね!

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