浴衣のお手入れ

いつも以上に暑い夏。
楽しく浴衣でお出かけした後、どうしていますか?
今日は、浴衣のお手入れのお話です。

お家に帰ったら脱ぎ散らかして終わり・・・・は、やめてくださいね(笑)
とにもかくにも、一晩はハンガー(着物用があれば最高)にかけて風を通してください。

まずは何より確認したいことは、汗をどれだくかいたかです。
滴るほど汗をかいて、浴衣もぐっしょり・・・。
といった場合は、次回、気持ち良くお袖を通すためにもお手当をしたいところですが
そこまでではない場合は陰干しして様子をみましょう。
どうにも、袖を通すのがためらわれる場合には、お手当を。
そうでなければ、次の項目のチェックに移ってくださいね。

陰干ししたら、時間のある時に、全体をチェック。
特に汚れがつきやすいのは次の4箇所。
1、衿(ファンデージョンや皮脂汚れがつきやすい場所です)
2、お袖(普段のお洋服と違い、ひらひらとしたお袖。思わぬ汚れが付いている事も)
3、上前のお膝のあたり(上前とは浴衣を着た時、体の正面にくる部分の外っ側の事。
座った時に手を置きやすい膝のあたりには汚れが付いていることも)
4、お尻部分や裾まわり(座ったり、歩いたりで地面や色々な場所に当たる分、汚れがあることも)

このあたりを重点的にチェックして、シミや変色がないかをチェックしてみてくださいね。
ここで汚れが見つかれば、すぐのお手入れ対象です。
汚れが見つかれなければ、次回も着用して、また同じようにチェック。
問題なければ、1シーズン着た後のお手当でも大丈夫ですよ。

では、お手入れが必要な場合はどうやるか。
1、洗濯機で洗う。
2、当店など専門店にお手当を頼む。
のどちらかです。

1のお家で洗濯機で洗える物は次の通り。
・オーソドックスな注染染の浴衣。

(竺仙謹製、コーマの注染浴衣)
・麻や綿麻の夏きもの。

(近江ちぢみの綿麻きもの)
・プリント柄の浴衣。

ただし、プリント柄の浴衣については、価格が安い物ほど、生地の狂いが生じる可能性が高いです。
セットなどでなく、単品で1万円以上の浴衣ではあまり聞きませんが、
「洗ったら生地が狂って、斜めに引きつったようになった」という事も多々、耳にします。
あまりにも安価な物は、1度限りの使い捨て・・・・と考えたほうが良いかもしれません。

2の専門店にお手当を頼むべきなのは次のような物。
・板染(長板中型など)の繊細な染をされている高級浴衣。

(長板中型の高級浴衣。繊細な染なので、専門店でのお手当がお勧めです)

・しぼ立ちのある絞り染の物。(有松の総絞りの浴衣など)
同じ絞りでも雪花絞りのようにしぼ立ちのない物は、お家洗いでもそこまで風合いが変わりませんよ。
・絹物や、特殊な風合いの生地の物。

これらは、専門店にお手当にお持ちください。
お家で洗えない事もないですが、縮みや退色など、致命的なダメージが発生する事もあります。
どうしてもお家でのお洗濯に挑戦したい場合は、一度、信頼できるきもの屋さんに持ち込んで
ご相談されることをお勧めします。

長くなってしまったので、お家洗いの方法はまた次回。
上手にお手入れしていけば、母から子、子から孫へと思い出と一緒に伝えていける浴衣たち。
大切に、でも、恐すぎずにしっかり、お手入れして、また次回の着用に繋げてくださいね。

今日も、読んでいただいて、ありがとうございました。
ご質問などあれば、遠慮なくコメントをお寄せください。

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