浴衣と夏着物の境界線って?〜その4夏着物として着られる浴衣
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どうも。ちんがらやの4代目です。
早いものでもう5月
夏を思わせる暑さの日もちらりほらり。
そんな時に涼しく思えるのが浴衣や夏着物。
ただ実際にお召しになられる方は、「浴衣は暑い」とおっしゃいますな。
実際、木綿の生地で全身を包むので、直接風が素肌に当たる洋装と比べると
なんとなーく暑く感じてしまうのも仕方がないところ。
そんな浴衣と対象的に、麻の夏着物なんていうと、夏はこれしか着られない!
なんて声が聞こえるほど、通気性も涼感もよし。
しかも買ったお店では、浴衣としても着られますよ〜なんておすすめされたから
今更、木綿の浴衣には戻れません!
なんて、思っていませんか?
で、ここで本題なのですが、結局、浴衣と夏着物の境目ってどこなんでしょうね?
前回までは、「浴衣らしい浴衣」についてお話ししてきました。
浴衣らしい浴衣は、なるべく半衿を付けずに、
スキッと浴衣としてお召しいただくのがやっぱり素敵なんです。
では、浴衣らしくない浴衣は?
そう、これが夏着物として半衿をつけてお召しになっても違和感を感じにくいもの。
浴衣らしい浴衣の逆を行けばいいわけです。
つまり・・・
1,生地が晒ではない
2,裏表のある染の物
3,着物でも違和感のない柄であるもの
ですね。
1つずつ見ていきましょう。
1,生地が晒しではないもの。
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浴衣として売られている生地にも様々あります。
同じ木綿でも、綿絽、綿紅梅、その他の変わり織など。
また、木綿以外の素材もあります。
麻、綿麻、絹紅梅、化学繊維もそうですね。
2,裏表のある後染の物
基本的に注染や長板中形と呼ばれる伝統的な浴衣の技法では
裏まできっちり染まります。
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一方、型を置いてはけで防染を行う型染めの多くは、裏まで色が通りません。
また、先に糸を染めて織り上げる先染の物は、裏まで色が通っていますが、先染の時点で浴衣とは違う雰囲気になります。
3,着物でも違和感のない柄であるもの
大胆さが特徴の浴衣の柄付け。
無地や縞や格子などの幾何学模様はもとより、小さな柄の物などは特に着物でも違和感のない柄と言えます。
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以上、3つのポイントを抑えた物は
半衿をつけて夏着物として着用しても、違和感を覚えることは少ないと思います。
お手持ちの浴衣が、夏着物として着用しても違和感ないかどうか。
不安な方は、お尋ねくださいね。
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