雪花絞りの魅力
日によっては、初夏の日差しを感じる日も増えてきました。
いろいろなお店でも、浴衣・夏物の売出しが始まったようですね。
当店でも、陳列を単衣・夏向きに変更。
店内が一気に爽やかな陳列に変わりました。
浴衣・夏物の中でも、人気が高いのが藤井絞さんの「雪花絞り」。
(スタンダードな雪花絞着尺)
ここ10数年ほど前から徐々に知名度が上がってきて
2009年に金麦のCMで有名な女優さんが、着用したところから、
ドンとブレイクが始まりました。
実は雪花絞りの技法自体は、絞りの産地で有名な愛知県の有松に
古くからある技法だったそうです。
綿生地を雪花絞りで染め上げて・・・なんと「オムツ」に良く使われたんだそう。
その雪花絞りと藤井絞さんとの出会いから生まれた
オリジナルの雪花絞りが、現在のブームを牽引しています。
(藤井絞オリジナル雪花絞りの誕生についてはリンクを貼っておきますので
藤井絞りさんのブログをご覧ください。)
(濃淡2色使いの雪花絞を使ったメイドイン京都の日傘)
そもそも「雪花絞り」とは「板締め」という絞りの技法の1つ。
一般的に思い浮かべる「絞り」は絹糸や綿糸でクルクルと生地を絞って染める
方法だと思いますが、「板締め」は文字通り板でがっちり挟み込んで締める技法です。
ざっくり説明すると
まず、三角のジャバラ状に生地を小さく折り畳みます。
次に、その両端を板でがっちりと挟み込みます。
そしれ、三角の各頂点を染料に浸けます。
その後、板を外して生地を広げると、
染料に使った部分が幾何学的な模様に染まっているという技術。
(詳しい技法が気になる方は、最後に歴史・技術的なリンクを貼っておきますので
ご覧ください。)
染料への付け加減や、板の締め方など、職人さんの経験と技術が
物をいうモノづくり。はじめは失敗も多かったのだとか。
着用する立場でみると、
藤井絞の雪花絞りは独自の「綿麻」の生地を使っているのが一番の特徴です。
麻と綿の良さをいいとこ取りの、肌触りのいい独特の風合い。
さらに、浴衣としてだけでなく、夏きものとして着用できる雰囲気。
柄や雰囲気によっては単衣シーズンにも着用できる着やすさ。
さらに、お家でお洗濯できる気軽さも、着用する立場からすると有難い限りですね。
当店でもここ数年毎年、数点ずつ必ず仕入れていますし
お客様にも根強いファンがいらっしゃいます。
最近はきもの生地だけでなく
先日ご紹介したように半巾帯や日傘など、他にはない素敵な小物も作られてます。
(両面で全く表情の変わる綿麻の半巾帯)
大人の浴衣。
夏のきものとしても楽しめる雪花絞り。
この夏はぜひ、チャレンジしてみませんか?
↓お問い合わせはこちらから↓
↓藤井絞さんのブログはこちら↓
http://blog.fujiishibori.jp/2014/08/2423
技術的なことがまとめられています。
↓秋田絞り染めノート 博物館教室「楽しい しぼり染め」↓
https://www.akihaku.jp/txt/some/note/tatami.pdf
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