弓浜絣が生まれるところ1〜弓浜絣工房B見学〜

鳥取県の境港市と聞いて、おそらくほとんどの方は
・水木しげるロード
・ゲゲゲの鬼太郎
・日本海の海の幸
を思い浮かべるのだと思います。
が、民芸や着物好きの皆さんが思い浮かべるのは
「弓浜絣」ではないでしょうか?

弓浜絣(ゆみはまがすり)は鳥取県の米子市・境港市周辺で
昔から織られてきた綿の絣(かすり)の織物。
もともとはそのお家の女性が家族のために織り上げた普段向けの着物生地でした。
1975年には国の伝統工芸品に選定され、1978年には鳥取の無形文化財にも指定されています。

弓浜絣として認定されるためには
・手くくりで絣糸を染色すること。
・横糸を絣糸。縦糸を地糸としたいわゆるヨコソと呼ばれる緯絵絣(よこえがすり)。
・糸は木綿で、藍染をすること。

が必要なんだそうです。

そんな弓浜絣を30代の女性が造っています。
それが、弓浜工房Bの佛坂香奈子さん。
なんと、信州大学でうちのかみさんと同級生だった女性です。

(手作りの綿(わた)から手繰りで木綿糸を作る佛坂さん)

今年の2月には「次代を担う造り手展〜弓浜絣・佛坂香奈子の世界〜」
と題した展示会を当店で開催。
写真はその時の物です。

沢山の魅力を秘めた佛坂さんの物作りですが、特にすごいのが
1,綿花の栽培から仕上げまで。藍染以外は全て自分でしていること。
2,弓浜絣の伝統を受け継ぎつつ、そこに縛られないセンスある物作り。
の2点。

かつて米子市・境港市のある弓ヶ浜半島は上質な綿の産地だったそうです。
伯州綿(はくしゅうめん)と呼ばれるその綿は高品質の綿として
高級布団に使われるなど、全国に名を轟かせていたのだそう。

その伯州綿を糸として使うために、その綿花から栽培している佛坂さん。
30代の女性が、畑仕事から、収穫。
綿から手繰りで糸をとり、図案をつくり、図案通りに染まるように糸を括って


(冒頭の着物の図案。宮沢賢治の「やまなし」がモチーフとのこと)

染め上がった糸(藍染のみ外注)を機に掛け、
絣を合わせながら丹念に手織りで織りあげていく。
そのこだわりと、丹念な仕事を目の当たりにすると、本当に感動します!


(糸組の設計図。どうやって染めた糸をどう組むかが書き込まれています)

長くなったので、もう1つの魅力については明日、改めて。

伝統的な民芸の物作りに現代の女性の感性をプラスして
時代にあった物作りを楽しみながら
ぜひ、そんな彼女の工房を一緒に尋ねに行きましょう。

直近では7/1日(日)7/5日(木)の2日、お邪魔する予定です。
どちらでもご都合の良い方にご参加ください。

参加費:無料
交通費:割り勘(ちんがらやから車で向かいます)
昼食費:実費(佛坂さんがオススメのお食事どころを案内してくれます)

<タイムスケジュール>
両日とも:9時にちんがらや出発。18時までにちんがらや帰着予定。

詳細は下記お問合せフォームよりお気軽にお尋ねくださいね。

お問合せ

↓弓浜絣工房Bさんのホームページは下記リンク先からどうぞ↓
http://kouboub.jp/index.html#info

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