春単衣(ひとえ)のコーデ術

 着物をよく知っている人も、着物に興味が出てきた人も。
最初にぶつかって、最後まで頭を悩ませることの1つが「この時期何着る?」ということかも。
 今回の主題はそこじゃないので、今回は他のシーズンは解説しませんが、タイトルの春単衣。
 一般的には6月中に着用する、裏地のない仕立て方の着物のこと。
でも実際はお茶席やフォーマルシーン以外では、早い方は4月後半から。
凄い方では真夏以外ずっと単衣なんて方も。
 要するにカジュアルシーンでは、気候に応じて好きに着たら良いですよってことです。

 ただし!!着物の生地による! これ注意してね。

 袷にも着られる目の詰んだ生地と、夏・単衣向きと言われる透け感のある生地では当然、着た時の雰囲気が違います。4月ごろからあまりに涼しすぎる雰囲気や、6月の終わりに春先の寒さを感じさせる生地はやっぱり野暮。季節感を大切に着る物を選んでこその、お洒落だよね。

 じゃあ、着物は単衣仕立の物を着るとして、長襦袢、帯、帯締め、帯揚げ、半衿はどうするのか。これも着用時期次第。というと身も蓋もないですね。
 あくまでも1つの目安としては・・・。
 
 5月の連休中くらいまでは、帯・帯締め・帯揚げは袷の時期の物。長襦袢は単衣仕立ての物がオススメ。ちょっと特殊になってきましたが、単衣向きの長襦袢生地を扱っているところもあるので、暑さが気になるようなら探して見ても良いかも。

かなり先取り単衣コーデ。
米沢の御召にコックリとした丹波の手織八寸名古屋

5月の連休明けの暑さを感じる頃からは、着物と帯以外は全て夏物でOK。
帯も秋・冬を連想させる雰囲気の物は避けた方が○。

5月の先取り単衣コーデ。
同じ米沢の御召に丹波の紙布の織名古屋帯。
真夏を感じる様な気候になるまではこれでもOK。

 5月の末に夏を感じる気候になれば、そこから6月一杯は、帯も夏物。
着物も明石縮みの様な夏・単衣向きの物が見た目も着心地も涼やかでオススメ。

夏を感じる季節の単衣コーデ。
透け感のある明石縮みに染めの麻九寸名古屋帯。
このまま真夏の装いとしても行ける雰囲気。

まとめます。
・フォーマル以外の春単衣のコーデは、気候に合わせる。
・フォーマルやお茶席では、6月一杯がシーズンなので、単衣の着物に他は全て夏物で合わせたらOK。

特に長襦袢は体温調節にも直結するので、楽しく着物を着るためにも、無理はしない。気温に応じて選んで、お洒落を心から楽しんでくださいね。

当店では個別のコーディネート相談も受け付けています。
当店にご来店いただいても、ご自宅にお伺いしても可能です。
ご希望の方は、お問い合わせフォームからお気軽にお声がけくださーい。

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